脳疲労に克つ

本のタイトル「脳疲労」に引かれて本書を書店で選びました。
サブタイトルの、「ストレスを感じない脳が健康をつくる」をキーワードに、著者が伝えたいことは何か、自分自身が実行してみたいことは何か、そのことを考えながら読みました。

悪いところを治すにはどうしたらいいかという、典型的な本ではありません。そのことを知った上で購入しないと、単に病気やダイエットの参考にしようという目的で本書を選ぶと裏切られたという気持ちになるので注意が必要です。

本当の健康とは、無理に運動や食事制限を行うことではなく、本能に任せて、運動したい時に運動をし、食べたい時に食べたいだけ食べる。著者は本文の中で野生動物と肥満を例に挙げて、野生動物がなぜ太っていないのかをわかりやすく説明しています。そこから、人間やペットがなぜ肥満ぎみなのかを、普通のダイエット本とは異なった観点から書かれていて興味深いです。

疲労についても、著者は自分の患者さんの具体例を挙げ、どうしたら疲労を回復することができるのか、その答えは、表面的なもので処置するのでなく、人間が持った本能で原因を取り除くことと説いています。

肥満も精神的病も、私たちの本能と密接に関係していることがわかりました。また、これを知ることによって、肉体的にも精神的にも無理がない生活を送りたいと思いました。

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本の構成
序章: 病気じゃないから「健康なのか?」
第1章: 現代は「脳疲労」時代
第2章: 快食療法で脳疲労に克つ!
第3章: 五感をもっと活用して健康脳に
第4章: 脳疲労を防ぐ生活習慣美容のススメ
第5章: 私の理想とする医療のあり方