営業チームの強化法

営業チームの強化法

営業チームの強化法

法人営業について書かれている本を目にすることがあまりなかったので、本書を手に取った。

ハーバード大学の機関紙の日本語版として、日本では「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」が出ており、経営戦略・マーケティング・財務・会計・金融工学、IT等、幅広く取り上げている。この本は、同雑誌を編集して載せたものである。

営業組織の管理システム等、マネージメントが知らないといけないことは、一般社員の私にとって直接関係することではないが、知ってて損する内容ではないし、勉強することは自由だ。読書は人に平等だと思う。

企業で営業の改革は聖域とされていて、改革があまり行われていなかった。それが今の企業での課題のようだ。営業管理の立場から、営業人脈、法人営業、営業力の改革に至るまで、内容は実に濃い。

営業とマーケティングについて、「近くて遠い二つの組織」と本書にあるが、今まで私が数社で仕事をしてきた経験からも、営業とマーケティングが足を引っ張り合うようなところがあった。売りたい商品の戦略の違い、お客様のニーズに合った商品選び、現場と本社機能との衝突等。具体例を挙げ、営業とマーケティングの双方向で戦略が書かれていてわかりやすい。

営業の会社での位置づけがR&D部門や他の間接部門に対して低く見られているケースも紹介されていて、いかにその認識が商品や製品を売る中で間違っているのか。それは、営業がお客さんとの最前線に立って仕事をしているから、もっと重視されないといけない。その為には、衝突はあるだろうが、社内改革が必要だということがわかった。

今すぐ本で読んだ知識が役に立つわけでもないが、企業での営業の在り方は奥が深いと感じた1冊だった。自分が立場が上になった時に知っておいて損はない1冊になったと思う。