いま、すぐはじめる知頭力
- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2008/06/11
- メディア: ハードカバー
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本書は、「知頭力を鍛える」の著者の細谷功氏の最新刊だ。
速読に関する本が、今少しブームになっているが、知頭力を鍛えるには、速読より、考読をするとよいらしい。知頭力とは、「考える力」だ。知頭力のベースは、「結論から」「全体から」「単純に」だそうだ。
速読とは、本書の中で、ビジネス書や雑誌を1冊30分〜1時間で本の内容を目を通すことと説いている。考読とは、考える力を養うもので、数学書や論理書などを読むこと。私の読書とは、どちらかというと前者だ。情報や知識を見る、知るという読書はどちらかというと得意だが、論理的な文章はあまり読んでいないような気がする。好きな読書はこれからも続けていくが、いろんな本を手に取ってみてもいいかなと改めて思った。
本書の内容だが、簡単に言うと、考える力を養い、それを実践してみましょうという本だ。部分的でなく、全体で考える力、外枠を見る力の「フレームワーク力」を養い、それを実践する。当たり前だけど、これがなかなかできない。実践してみる価値は多いにあると思った。
仕事においても知頭力を鍛えて、それを活かすことはたくさんある。
営業やマーケティングにおいての応用例も本書の中で出てくる。例えば、営業だったら、お客さんにどうアプローチを取るか。面談の事前準備にあたって、仮説が立てられているかどうか。
マーケティングだと、正解がまだない段階で、どのような戦略を立てるか等。
企画提案書の書き方についてもヒントがあった。
P160から引用
5W2Hで考える。
ケーススタディー 企画提案書
新人のXさんが、企画提案書を書くにあたり、先輩社員に相談した際のやりとり。どんな内容を書類に入れないといけないのか先輩が新人にアドバイス。
Xさん 新人
Yさん 入社3年目
Zさん 入社10年目
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Yさんから新人Xさんへのアドバイス
・予算
・スタッフ
・会場
・内容
その他
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Zさんから新人Xさんへのアドバイス
Why
What ・内容
When
Where ・会場
Who ・スタッフ
How
How much ・予算
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恐るべし、5W2H。必要なことが網羅されている。
私も書類を作る中で、わかっているつもりでもなかなかできない、5W2Hを実践していきたいと思う。
本書でいいなと思ったのは、図や、例の多用だ。わかりやすい。
知頭力を鍛えることによるデメリットも紹介されていて、ここも興味深い。デメリットも紹介してくれる本はなかなかないものだ。気に入った。ネガティブでなく、ポジティブなデメリットもある。記録として書いておくことにする。
P218から引用
・性格が悪くなる場合がある。→「疑ってかかる」のは、状況をわきまえて。
・人に嫌われる場合がある。→四の五の言わずに「とにかくやる」ことが必要なことも、とあります。
・悩みが増える場合がある。→息苦しい道と楽な道、あなたはどちらを選びますか。
・飽きっぽくなる場合がある。→同じことを繰り返すのが退屈になってきたら、知頭力が高まってきた証拠です。
・注意力が散漫になる場合がある。→道を歩きながら考えだすと危険です。
・失言が多くなる場合がある。→たとえ話は諸刃の剣だということを忘れずに。
今日から実践してみたいことが多く、本書を読んでよかったと思った。